2018年5年前の記事を読み返しました。記事のタイトルは「ダブルの高気圧&フェーン現象 「断熱圧縮」猛暑もたらす」です。
この年各地で40℃を越す最高気温が記録され、埼玉県越谷は観測史上最高の41.1℃でした。今年の猛暑続きもこの記事で解説されていることが当てはまるようです。
記録的な猛暑の原因は太平洋高気圧の上に、大陸から張り出したチベット高気圧が重なる2層構造になったことだ。猛暑の年は2層構造の高気圧ができることが多い。記録的な暑さだった1994年や2010年にも大規模に発生した。この夏は、2つの高気圧が重なったまま停滞したことで猛暑が長引いた。
高気圧の地表付近は周囲よりも気圧が高い。絶えず空気は気圧の低い方に向かい、風となって吹き出す。その分を補うため、上空の空気が下に向かって降りてくる。この下降気流によって空気が圧縮され、暑さをもたらす。
空気は圧縮されると、自然に温度が上がる。これが断熱圧縮とよぶ現象だ。空気が圧縮されるほど、発生する熱が増える。高気圧が2層構造になっていると、太平洋高気圧だけのときより高い所から空気が下降する分、より圧縮されて温度も上がりやすい。
この夏はフィリピン沖で上昇気流が強かった。大雨を降らせた後に上空を北へ進み、日本付近で下降して太平洋高気圧を強めた。チベット高気圧の気流と合わさって強い下降気流となった。気象庁予報官の新保明彦さんは「太平洋の熱帯付近の海水温が平年より高く、フィリピン沖の上昇気流の発生が活発になりやすかった」と指摘する。
下降気流が吹いて温度が上がると、雲ができにくくなる。空気が含むことのできる水蒸気の量が増え、湿度が下がるからだ。日差しをさえぎる雲がないと、直接地表に当たって気温が上がりやすい。
「断熱圧縮」機械屋さんには馴染みのある言葉ですね。「高気圧が強まる」は猛暑と繋がらなかったのですが、この時に断熱圧縮という言葉が挟まるとよくわかる感じです。理由がわかったからと言って、猛暑に耐えられるわけではないのですが、、、